2019年6月9日日曜日

      安倍9条改憲を止める道を探る
公明党重鎮・漆原氏と
       市民有志が意見交換会

鈴木国夫(「つながる市民@東京」共同代表)の個人としての報告と意見です。
1. 安倍9条改憲阻止のために、従来の枠を超えた共闘が必要と考え、5/30に市民有志が、漆原良夫公明党顧問(衆議院議員7期、2017年まで公明党中央幹事会会長)と意見交換会を開きました。市民有志は12名(目黒、世田谷、中野、板橋、江戸川、千葉)、公明党からは川原口杉並区議も来られ、他にギャラリーとして来られた方々(個人として非公式)も含めて総勢20名で初の意見交換会となりました。(写真上、右が漆原良夫氏、左が鈴木国夫氏)
2. 従来、公明党の事をほとんど知らない市民側としては、漆原さんの「間違った政治によって、膨大な犠牲者を出した戦争の反省の上に平和憲法が出来た。9条を変えてはならん」という信念表明には新鮮な驚きがありました。「それなら何故、イラク派兵に賛成したのですか」という質問に対して、あの時は連立を掛けて(離脱も含めて)党内で大激論の苦悩と、自民党とのギリギリの折衝があっての選択だったと語られました。私達には出てきた結論しか見えないので、公明党は単なる自民党の補完勢力であると平板に見て、既定事実であると諦めがちですが、このお話から幾つかのヒントが得られました。
 () 公明党中枢も一枚岩ではなく、内部では様々な意見がある。
 () ということは、支持者や世間からの声の大きさが方針に反映する要素があり、下から運動することに大いに意味がある。組織政党は上位下達になりがちで、末端の人はいい人だが、上の方針を無理に伝達しているように見受けられることがある。そうではなくて、末端の人こそ世論を受け止め、自分の頭で考え、上に意見を言うべきで、それが市民にとっても、政党の発展にとっても大事(そうしないと衰退する)と発想転換すべきではないか。そのように外から働きかければ、実はそう思っていたという人も結構いるのではないか。参加者からは、沖縄の集会で、玉木デニー候補を応援する創価学会員と出会って、下からの変化に感激した話も出されました。 
3. 漆原さんは、「自民党と連立しているのであって、安倍さんと連立しているのではない」と強調されました。旧来の自民党政治からも逸脱した、モリカケ、改竄問題などへの批判は与党内でもかなりあるようです。漆原さんは、与党内にいることが自己目的ではなく、暴走を止めるブレーキ役として与党内にいることが政治の安定に役立つと判断していると述べられました。
4.
 「9条改憲を許してはならない、これは公明党の存在の根幹、生命線にかかわる問題である」との漆原さんのご発言は大変心強いものでした。参加者からの「そもそも自民党に多数議席をとらせなければ、改憲発議はできない。公明党が本気で9条改憲に反対ならば、選挙協力しないと宣言すればよい」とのストレートな意見に対しては、「承っておきます」とのご回答でした。党内でも様々な議論があるとは思いますが、この分かり易い方針で自民党の慎重派も巻き込んで9条改憲阻止ができたならば、公明党の存在価値が光るのではないかと思いました。
5. 今回は、なにせ初めての野心的試みだったので、かなり慎重に下記のルールで開催しました。
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)全員個人の資格での参加とする。(ちなみに私鈴木は、「市民連合 めぐろ・せたがや」、「市民と野党をつなぐ会@東京」の運営委員会、「99%のための経済政策フォーラム」の運営委員会に事前報告をしていますが、組織としての承諾は求めていません)
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)それでも今後どんな展開になるか分からないので、個人とは云え、ギャラリーも含めて、どの組織の人が来たかは公表しない。氏名公表するのは前列に座った下記3名とする。鈴木国夫(世田谷)、松井奈穂(中野)、岡本達思(板橋)。
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)内容報告、意見、写真は、各自それぞれ自由に公開してよいものとする。上記以外の参加者が自分も参加したと名乗ってSNS等に公開することは構わないし、推奨する。
6.
 とても有意
義な意見交換会でした。(どの党もですが)公明党の方々に対しても、先入観で決めつけるのではなく、上からも下からも対話することが大切であることが改めて分かりました。この報告文を各地域でご活用ください。
(「つながる市民@東京」のHP・東京革新懇mailfaxニュースNO908より